『日本のロマネ・コンティはなぜ「まずい」のか』。
一般庶民のワタシに、関係あるような無いようなタイトルですが。
読んでみると、かなり興味深い内容でした。
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要するに、「ワインの価値」がどのようにして生まれるのか、という本です。
ロマネ・コンティに限ったことではありませんが、「なぜワイン1本に何十万ものお金を出すの?」という疑問に答えています。
一流のオークション・ハウス「クリスティーズ」で働く著者がその実体験から、「プレミアムワイン」とはどのようなものなのかを、ワインの歴史やエピソードを交えてわかりやすく紐解いています。
タイトルの「なぜ日本のロマネ・コンティがまずいのか」については、割とあっさり答えを出してしまっていて、特に驚きはありませんでした。
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「ロマネ・コンティ」も「シャトー・ペトリュス」も、名ばかりの高級ワインではなかったのですね。
時に人生を変えるほどの力を持っている、本当のプレミアムワインだったんですね。
ワインの価値の本質や楽しみ方を知らずして、本物を手にすることも感動することもできない。
この本は、このことを教えてくれましたよ。
『日本のロマネ・コンティは なぜ「まずい」のか』
渡辺順子 著
幻冬舎ルネッサンス新書
838円+税
また読みたい度 ★★★★☆(4/5)