接客はテクか、ハートか。
ワタシが駆け出しのフードサービスマンだった頃、上司に訊ねたことがあります。
「接客って、テクニックですか?それともハートですか?」
その上司はためらわず、
「テクニックですよ」
と言いました。
その時は、まぁそんなものなのか、と納得していたのですが、今はその意味が良くわかります。
技術って人柄です
以前、ある大手電機メーカーのCMキャッチコピーだったと思いますが、
『技術って、人柄です』
というのがありまして、ワタシの好きな言葉のひとつなんです。
おもてなしの心と技術を学ぶには、大変時間がかかります。
ですから、まずは先人の知恵・おもてなしの心の表現が蓄積された「接客技術」を徹底的に教わるのです。
そうすれば、新人でも最低限の接客はできますよね。
お客様とのやりとりの中での失敗や喜びの経験を通じて、技術の本当の意味合いをその人なりに裏付けし、接客を磨いてゆきます。
それが「その人の接客」になるのです。
そうして同時に、人格も磨かれていくのです。
ですから、技術と人柄は相反するものではなく表裏一体、「技術は人柄の蓄積」であり「人柄は技術の蓄積」なんですね。
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あ、先程の上司はこうも言っていました。
「接客技術っていうのは“その人そのもの”なんですよ」